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2024.09.25

「女だらけの夜」第4回は『乱れる』を上映。ゲストに西山千香子さん、八幡眞梨子さん、竹田理紀さんを迎えて開催しました。

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9月21日(土)、東京・渋谷区のユーロライブで生誕100年スペシャルイベント『渋谷ユーロライブ「高峰秀子を観て語る~女だらけの夜」』第4回を開催しました。

毎回上映作品やテーマを変えて、松山善三・高峰秀子の養女で文筆家の斎藤明美氏がゲストと痛快なトークを繰り広げる本イベント。第4回の上映作品は成瀬巳喜男監督の『乱れる』。高峰の夫でもある松山善三が脚本を担当、高峰と加山雄三が共演した傑作メロドラマです。

この日のユーロライブ約170席の観客席はさまざまな年齢層の女性で埋まり、上映会後に行われたトークのゲストには、「リンネル」編集長の西山千香子さん、「天然生活」編集長の八幡眞梨子さん、編集者・コピーライターの竹田理紀さんをお迎えしました。

まずは上映会を観客と一緒に観ていたお三方からそれぞれ感想を伺いました。
西山さんはこの作品を観るのは3回目で、「この先はどうなるのか、毎回違った続きを想像する。イラッとするところもあり、この時代の女性の生きづらさを感じる。」とのこと。
八幡さんも何度か観ており、「初めて観た頃は加山雄三さん演じる幸司の狂おしい恋、義理の姉を慕う気持ちがすごく切ないな、と感じていた。今回観て、抑圧された高峰秀子演じる礼子の気持ち、電車に乗って場面が変わる様子などがすごく好きだなと感じた」と語ります。
竹田さんは今回が初めての鑑賞だったそうで「何が“乱れる”んだろうと思っていた。高峰さんが、目線・表情だけで家族との距離感や心の機微を表現されていて、私の心が乱されてしまった。衝撃的でした。」と、今作と高峰の素晴らしさを表現しました。

さらに作品にかけて高峰が“乱れる”ことはあったのか、という竹田さんからの質問に、「高峰は“忙しいときほど、余裕を持たなきゃいけないよ”という言葉を残したほど、慌てる・急ぐ・驚くというところを見たことが無い」と答える斎藤氏。知り得る限り高峰は静かな湖面の様な人で、油断も隙もなかったそう。言葉数も少なく、声を荒げるような事もなかったという高峰が一度、松山のために怒ったことがあるという貴重なエピソードも交えつつ、トークイベントは後半戦に。

ここで、今回のトークテーマ“叶わぬ愛を求められた女”について考えてきたという竹田さんから「松山善三さんは叶わぬ恋を叶えた人だったのでは?」という意見が投げかけられます。学生時代には高峰のポラロイドを持っていたという松山が、どのようにして高峰と結婚するに至ったのか。斎藤氏が高峰に尋ねるまで、松山本人でさえ知らなかったという秘話まで飛び出し、今回のスペシャルトークも盛況のうちに終了致しました。

第5回となる次回は10月2日(水)、女優の二階堂ふみさんにお越しいただく予定です。
色褪せない高峰秀子出演作品とともにぜひお楽しみください。