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2024.12.02

『渋谷ユーロライブ「高峰秀子を観て語る」』に「シネ・ヌーヴォ」支配人の山﨑紀子さんが登場!

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11月26日(火)、東京・渋谷区のユーロライブで生誕100年スペシャルイベント『渋谷ユーロライブ「高峰秀子を観て語る」』第6回を開催しました。

毎回上映作品やテーマを変えて、松山善三・高峰秀子の養女で文筆家の斎藤明美氏がゲストと痛快なトークを繰り広げる本イベント。第6回の上映作品は『妻の心』。『鬼の居ぬ間』の井手俊郎のオリジナル・シナリオを成瀬巳喜男が監督した作品です。高峰は妻を演じ、夫婦愛の機微を描き出しました。そして上映会後に行われたトークのゲストには、大阪・九条のミニシアター「シネ・ヌーヴォ」支配人の山﨑紀子さんをお迎えしました。

今回のトークイベントのために『妻の心』を観なおしたという二人。斎藤氏は11月に重版された写真集『高峰秀子』(キネマ旬報刊)を手に取り、「高峰はこの作品について当時のエピソードを次のように語っています。成瀬巳喜男監督に高峰の顔を見て演技をしてほしいと言われた三船敏郎がだんだん後ずさりしてドブに落ちた。けれど、何度みてもそのシーンでドブ側にいるのは高峰。三船さんがドブに落ちないように2人の位置を入れ替えたのだろうか」と考察を語ります。山﨑さんは「成瀬監督の作品の中でも地味な作品ではあるけれど、地味だからこそ、純愛であったり、喫茶店を開く前のウキウキした気持ちであったり、ちょっとした変化を高峰さんの表情から読み取ることができる、きめ細やかな演技が光る作品」だと感じたそう。斎藤氏は映画の内容に少しイラついたそうで「役者さんみんなが上手いからこそすごく感情が動く作品なので、観た方それぞれがどう思われるか聞きたい」と話しました。

今回のトークテーマは“貴女は好きな人と結婚できましたか⁈”。『妻の心』が公開されたのは1956年で、高峰は松山と結婚し2年目となる年でした。斎藤氏曰く結婚後の高峰は、充足した状態が顔に出ていてものすごく綺麗だったそうで、山﨑さんが「高峰さん自身、家庭を持ったことでこの作品とリンクする部分もあったのでは」と尋ねると斎藤は「成瀬さんは、このタイミングの高峰にあえてやらせたかったのでは。独身でこの作品をやっていたら、また違った表情が見られたかもしれない」と話しました。

この後も『妻の心』についてお互いの感想をたっぷり語り合い、さらには山﨑さんの経歴やシネ・ヌーヴォ支配人に至るまで、ここでしか聞けない貴重なエピソードもたくさんお話しいただき、「女だらけの夜」最終回となる今回もあっという間にイベント終了となりました。

次回からは待望の男子解禁で開催!来年1月30日(木)に、東宝株式会社 取締役専務執行役員の市川南さんにお越しいただく予定です。ご参加のお申込みは12月1日(日)より当サイト内「ユーロライブ」にて絶賛受付中。色褪せない高峰秀子出演作品とともにぜひお楽しみください。